元離宮 二条城(世界文化遺産登録)は、慶長8年(1603年)徳川将軍家康が、京都御所の守護と将軍上洛のときの宿泊所として造営し、3台将軍家光により、伏見城の遺構を移すなどして、寛永3年(1626年)に完成したものです。
豊臣秀吉の残した文禄年間の遺構と家康がたてた慶長年間の建築と家光がつくらせた絵画・彫刻などが総合されて、いわゆる桃山時代様式の全貎を垣見見ることができます。徳川家の栄枯盛衰のみならず、日本の歴史の移り変わりを見守ってきたお城です。
今年2003年(平成15年)は徳川家康の造営による二条城の築城からちょうど400年目にあたりますこれを記念してさまざまなイベントなども予定されています

上記は、唐門(からもん)を入ると豪華に装飾された車寄せが目に入ります。欄間彫刻は表と裏のデザインを変えており、表側には五羽の鸞鳥(らんちょう)・松・ボタン、上部には雲、下部には笹を見ることができます。屋根は桧皮葺(ひわだぶき)になっており、床は牛車で中に入れるように四半敷になっています。

二の丸御殿(国宝)を見学する際は、車椅子のタイヤを布巾できれいに拭いて車椅子専用のスロープ(両側に手摺も付いている)から入城します。

車椅子用の通路から建物内に入ると緩やかな畳敷きのスロープに変わり、さらに歩いて行くとキュキュと音がする事で有名な「うぐいす張り」など順路に従って進むようになっています。
※ うぐいす張りの説明⇒床板を踏むと、「目かすがい」が上下し「目かすがい」と「釘」がすれ合い音がする

二の丸御殿は、桃山時代の武家風書院造りの代表的なもので、御車寄につづいて遠侍(とおさむらい)、式台(しきだい)、大広間(おおひろま)、蘇鉄の間(そてつのま)、黒書院(くろしょいん)、白書院(しろしょいん)の6棟が東西から南北にかけて雁行に立ち並んでいます。建物面積は、3,300平方メートル、部屋数33、畳は800畳あまり敷かれています。
また各部屋の襖絵は狩野派の手によるもので、部屋の目的に応じて描かれています。また欄間の彫刻、飾金具、長押(なげし)に打たれた花熨斗形(はなのしがた)の釘隠しなどは、金飾あざやかに豪華を極めています。また御殿東北には、台所・御清所(おきどころ)があり、何れも重要文化財に指定されています。