今回の旅行で一番心配していたのが清水寺です。通常は清水坂が急なため、あまり他の団体や旅行会社のバリアフリー旅行では実施されていないようですが当会では企画の時点から清水寺に行ってみたいという会員からの強い要望があり同行する添乗員やボランティア、付き添いの方たちの全面協力で実現しました。一般(健常者)は、写真後方の階段から西門⇒三重の塔、左側に経堂⇒田村堂⇒轟門⇒廻廊の順で本道へと到着しますが我々はこの写真に向かって左に曲がりさらに急坂を上って行きます。
なお、個人旅行の場合は福祉タクシー(リフト付)などは坂道を押す事なく直接、清水寺に行けるとのことです詳しくはバリアフリーを取扱っている旅行会社か福祉タクシー会社(京都)へご相談ください

こちらが先ほどの続きの急坂です。ご覧の通り足元をよく確かめて2台ぐらいずつ上っていき(介助人が往復して)1人で危ない場合には他の介助人がサポートします。

やっとの思いで本堂に到着しても本舞台に上がるまでには20cmぐらいの段差が2段ほどあります。

左右の舞台だけなら段差なしで見学できますが、せっかく清水寺まで来たのに本舞台に上がれなければ後々後悔すると思い、ちょうど修学旅行で居合わせた学生さんに「すいませーん!男子学生の皆さん!車椅子の介助をお願いしまーす!」と人目も憚らず大声を出して頼みました。すると10人ぐらいの男子高校生の皆さんが「どう、お手伝いすればいいですか?」と来てくれ、さっそく手順を説明して1台ずつ合計6台の車椅子を本舞台へと介助してくれました。上記の写真は千葉県立H高校の学生さんに介助をされている場面です。「人物の体重が重くてゴメンなさい」m(__)m

電動車椅子(約100kg)の方を除き、上記のメンバーで夢にまで見た本舞台へ。周りの景色もはっきりと見渡せ感無量です。

本堂左下には(音羽の滝)も見ることが出来ます。残念ながら途中には階段があり車椅子では行けません。

前方には深い緑の木々の向こうに(子安の塔)も望むことが出来ます。

右側には京都市内が一望でき、シンボルの京都タワーもはっきりと見えました。

下りも急坂に加え路面が斜めなので車椅子が低い方に曲がって行き、前後で介助人が慎重に足元を確かめて下っている様子です。

やっと急坂から解放され、お土産屋さんに立ち寄ったり通りから眺めながらバス駐車場へ向かう皆さん。最後まで油断する事なく後方を確認するなど気使うボランティアさんです。「ご苦労様でした」